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なぜ【安くすれば売れる】は幻想なのか?

 2025/11/22 マーケティング
この記事は約 4 分で読めます。 11 Views

こんにちは、田中祐一です。

僕がビジネスをしていて
何度も突き当たった壁があります。

それは【ダウンセルの設計】です。

「バックエンドが高くて買えなかった人のために、
安い商品を置いておけばいい」

一見すると合理的に思える考え方ですが、
実際にはそう簡単にはいきません。

むしろ、価格を下げるほど人は
動かなくなることがある。

なぜなら、商品とお客さんの
【欲望】が噛み合っていないからです。

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価格ではなく【欲望】のズレが問題
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ある受講生の事例があります。

彼女はアパレル経験の浅い人向けに
「スタイリスト起業の基礎講座」を
約4万円で提供していました。

最初は一定の成果が出て、
そこから本講座に進む人もいた。

ところが最近は反応ゼロ。
詳しく見てみると、本講座に入ってきているのは
「すでにアパレル経験がある人」ばかり。

つまり、ダウンセルの商品と実際に集まってきている層の
ニーズがズレていたんです。

初心者向けの設計では経験者には刺さらない。
「学びたいもの」と「差し出しているもの」が食い違っていた。

このズレこそが一番の問題であり、
価格を下げても解決できません。

ダウンセルから
本命商品に引き上げるのは
めちゃくちゃ難易度が高いです。

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ダウンセルは【余り物】ではない
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僕自身も同じ経験があります。
「本講座を買わなかった人に向けて安い講座を出してみよう」
そう考えてオファーしてみたのですが、結果は惨敗。

しかし逆に「今は本講座に入らない方」に向けたダウンセルを
打ち出したところ、驚くほど売れました。

つまり、ダウンセルは本来【余り物】や【妥協案】ではなく、
【新しい入口】に設計すべきものなんです。

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一点突破の【ピンポイントオファー】
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ここで有効なのが【切り取り型】の商品設計です。

例えば——
・90分で3万円いただける「スタイリングの組み方講座」
・動画編集に特化した「クライアント獲得術」パッケージ
・「骨格診断の基礎」だけを学べるショート講座

こうした【ピンポイントで役立つ一個】は、
お客さんがすぐに手を伸ばしやすい。

7日間で◯◯を達成するプログラム

みたいなのはいい感じです。

ただ教材を自由にみて下さい。
というのはちょっと手が出づらい。

「これさえあれば今の課題が解決できそうだ」
と思わせるのがミソです。

そして買った後に「やっぱりトータルで学ばないとダメだな」と気づき、
本講座につながる。

これは期待しすぎない。
2年でも3年でも気長に。

どうせ、そう簡単には引き上がらない。

ダウンセルを【入口】として機能させるためには、
この一点突破が欠かせません。

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【コミュニティ型】ダウンセルの可能性
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もう一つ有効な方向性が【コミュニティ型】です。
重たい学びには踏み込めない人でも、
「仲間とつながりたい」という欲求は強い。

例えば、
・成功事例を研究する【研究会】
・受講生が月1回ずつコンテンツを発表し、
それをポータルサイトで販売できる仕組み
・軽い勉強会やラボ形式で、知識よりも交流や視点を得られる場

こうした場は「本講座はハードルが高いけど、関わりたい」
という人の受け皿になります。
また、小さな売上を継続的に生み出す仕組みにもなる。

結果的に、そこから「やっぱり本格的に学びたい」という気持ちが高まり、
本講座への導線にもなるわけです。

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まとめ:ダウンセルは【新しい入口】
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繰り返します。
ダウンセルは【余り物】ではなく【入口の一つ】です。

本講座を買わない層の【欲望】を拾う

ピンポイントで成果を与える【一点突破】

軽く関われる【コミュニティ】の提供

この3つを意識するだけで、ダウンセルはまったく別物に生まれ変わります。

「安くすれば売れる」という幻想を捨て、
本当に求められている形を探ること。

そこに挑戦できる人だけが、ダウンセルを武器にできます。

もし今あなたが「ダウンセルが売れない」と悩んでいるなら、
値段ではなく【欲望のズレ】を見直してください。

それが整った瞬間、ダウンセルは単なる妥協案から【新しい入口】へと進化し、
あなたのビジネス全体を強く後押ししてくれるはずです。

それでは、また。
はむはむ。

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ライター紹介 ライター一覧

田中 祐一

田中 祐一

1986年1月23日生まれ新潟県出身。
芝浦工業大学材料工学科卒業後、株式会社NTTデータに入社。意識高い系の彼女に安定企業で給料をもらう生活を馬鹿にされフラれた事がきっかけで起業の道を志す。
クライアントのプロダクトローンチを実践することで、年商300万円のクライアントが、30日で4000万円を売り上げている。
現在はエンジニアの経験を活かした、緻密なマーケティング・プロセスを設計し、爆発的に売り上げをあげるプロダクトローンチを武器にビジネスを展開。累計5億円以上の販売実績がある。ネット集客の専門家として全国の商工会議所で販売促進セミナーも開催している。

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